クラフトビールブルワリーとは何か?どんな種類のブルワリーがある?
クラフトビールブルワリーとはどんなものでしょうか?
クラフトビール事業を始める時によく聞くのが「クラフトビールブルワリー」です。
何となく、クラフトビールをつくる施設というイメージはあります。
では、クラフトビールブルワリーとは一体どんなものでしょうか。
今回は、クラフトビールブルワリーとは何か・ブルワリーの種類についてわかりやすくご紹介します。
クラフトビールブルワリーとは何か?
クラフトビールブルワリーとは、クラフトビールをつくるための小規模醸造所のことです。
英語の「brewery」がブルワリーの語源で、ビール醸造所という意味になります。
クラフトビールブルワリーが小規模醸造所といわれる理由は、大手のビールメーカーから比べると小規模な施設でつくっているからです。
クラフトビールブルワリーにはいくつかの種類があります。
それぞれご紹介します。
クラフトブルワリーとは何か?
クラフトブルワリーとは、クラフトビールをつくるブルワリーのことです。
大手メーカーの醸造所以外のすべての小規模醸造所が対象です。
また「クラフトブルワリー」は、アメリカの「Brewers Association」が定めた小規模醸造所の定義になります。
マイクロブルワリーとは何か?
マイクロブルワリーとは小規模なビール系飲料の醸造所のことです。
ビール系飲料の醸造所といっている理由は「ビール(地ビール・クラフトビール)の製造」、または「発泡酒の製造」のどちらも兼ねている場合があるからです。
日本では主にクラフトビールを製造している醸造所はほぼマイクロブルワリーと呼ばれています。
きっかけは1994年に開始された酒税法改正からです。
この時、年間最低製造量を2000㎘から60㎘に大幅に緩和されました。
これによりマイクロブルワリーの数は増え続けます。
2024年3月現在では、日本におよそ800カ所以上あるといわれています。
ちなみにマイクロブルワリーの名前の由来は、アメリカのマイクロブルワリーです。
アメリカのマイクロブルワリーとは何か?
アメリカのマイクロブルワリーとは「Brewers Association」が規定しているクラフトブルワリーのカテゴリーの1つのことです。
アメリカのマイクロブルワリーとは次の条件を満たしているクラフトブルワリーのことになります。
1⃣年間生産量は15000バレル(180万リットル)以下であること
2⃣さらに、15000バレルの75%以上が外部への販売となっている醸造所であること
そのためアメリカと日本ではマイクロブルワリーの規模がまったく異なります。
ナノブルワリーとは何か?
ナノブルワリーとは、マイクロブルワリーよりもさらに小規模な醸造所のことです。
日本では主に「クラフトビールブルワリーのトレンドワード」として使われています。
クラフトビールを出す飲食店に併設、または若干離れた場所でつくる醸造所というイメージです。
明確な年間生産量の規定はありません。
飲食店のオーナーが、料理に合わせたクラフトビールを自由自在につくっているブルワリーです。
特徴は醸造所によって毎回仕込みの量が50L、160L、240L、1200Lなど売れ行きを見ながら変更できることです。
製造量が少なく、ほぼ店内飲食をされるお客様のみに販売しています。
アメリカのナノブルワリーとは何か?
アメリカのナノブルワリーとは次のような醸造所のことです。
1⃣年間生産量が100バレル(15.9KL)以下
2⃣家族経営や個人経営の醸造所であること
ただし「Brewers Association」の明確な規定はありません。
アメリカで多い、自宅でビールをつくる人達のホーム醸造所です。
アメリカのブルーパブとは何か?
アメリカのブルーパブとは「Brewers Association」が規定しているクラフトブルワリーのカテゴリーの1つのことです。
次のような小規模醸造所です。
1⃣店内でビールを25% 以上を販売していること
2⃣大規模なフード サービスを運営しているレストランも兼ねていること
などの2つの条件を満たす醸造所です。
アメリカのタップルーム醸造所とは何か?
アメリカのタップルーム醸造所とは「Brewers Association」が規定しているクラフトブルワリーのカテゴリーの1つのことです。
次のような小規模醸造所です。
1⃣ビールを25%以上を店内で販売していること
2⃣大規模な飲食サービスを行っていない専門の醸造所であること
タップルーム醸造所はビールのテイクアウト、外部の顧客への販売を行っている専門醸造所のことになります。
アメリカの地域醸造所とは何か?
アメリカの地域醸造所とは「Brewers Association」が規定しているクラフトブルワリーのカテゴリーの1つのことです。
ビールの年間生産量が15,000〜6,000,000バレル生産できる醸造所のことになります。
アメリカの契約ブルワリーとは何か?
アメリカの契約ブルワリーとは「Brewers Association」が規定しているクラフトブルワリーのカテゴリーの1つのことです。
具体的には他のブルワリーに、自社ブランドのビール製造を委託している「会社」のことです。
ファントムブルワリーとは何か?
ファントムブルワリーとは、醸造所の間借りのことです。
製造者が自社で醸造所の設備を持たず、他社の醸造設備を借りてクラフトビール製造を行っている間借り醸造所のことになります。
こちらは主に日本で流行っています。
まとめ
今回は、クラフトビールブルワリーとは何か・ブルワリーの種類についてご紹介しました。
日本ではクラフトビールブルワリーは主にマイクロブルワリーとナノブルワリーが大半です。
最近は飲食店が他店との差別化をするためにナノブルワリーをつくるようになりました。
日本では外食産業が成長産業なので、今後も新手のクラフトビールブルワリーが登場することが予想されます。
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