日本酒とビールは何が違うのか?日本酒とビールの違いを徹底解説!
日本酒とビール、どちらも日本人に大人気のお酒です。
違いはさまざまあれど、どちらも「醸造酒」という点では同じです。
では、それぞれどんなお酒なのでしょうか。
今回は、日本酒とビールは何が違うのか・日本酒とビールの違いを徹底解説について、どこよりもわかりやすくご紹介します。
発祥国の違い
日本酒とビールの発祥国は次の通りです。
①日本酒の発祥国は?
日本酒の発祥国は日本です。
現在の日本酒の原型ができたのは奈良時代からといわれています。
奈良時代には朝廷に「酒部(さかべ)」と呼ばれる酒造り専門の組織がつくられていました。
当時の日本酒にはランク付けがされており、身分の高い人たちから順に飲むことを許されていました。
1⃣御酒槽(ごしゅそう):皇族クラス
2⃣雑給酒(ざっきゅうしゅ):下級役人クラス
3⃣白酒(しろき)・黒酒(くろき):祭事用
4⃣釈奠料(せきてんりょう):孔子を祀る祭事用
➁ビールの発祥国は?
ビールの発祥国は紀元前4000年以上前のメソポタミアといわれています。
メソポタミアとは、現在のイラクにあたる地域です。
ちなみにドイツでビールがつくられるようになったのは紀元前1800年頃です。
また日本でビールが初めてつくられたのは1812年頃になります。
初めてつくったのはオランダ人の商館代表ヘンドリック・ドゥーフで、長崎の出島でつくられました。
原料の違い
日本酒とビールの原料の違いは次の通りです。
①日本酒の材料は?
日本酒の原料は酒米・水・麹菌・酵母です。
実際に日本酒をつくる時は、蒸米(酒米)・水・米麹・酒母でつくります。
また日本酒によっては、コストを下げるために醸造アルコールなどの副原料などを加えます。
➁ビールの原料は?
ビールの原料は麦芽・水・ホップ・酵母の4つです。
またビールによってはフルーツなどの副原料を加えます。
日本での出荷量の違い
日本酒とビールの日本での出荷量の違いは次の通りです。
①日本酒の国内の出荷量は?
日本酒の令和5年の国内出荷量は約39万キロリットルです。
昭和48年のピーク時には約4倍の170万キロリットルを超えていました。
➁ビールの国内の出荷量は?
令和2年のビールの国内出荷量は約179.3キロリットルです。
平成21年のピーク時には約300万キロリットルを超えていました。
ちなみに令和2年の発泡酒の国内出荷量は約60万キロリットルです。
製造工程の違い
日本酒とビールの製造工程の違いは次の通りです。
①日本酒の製造工程は?
こちらでは日本酒の製造工程を簡単にわかりやすくご紹介します。
❶酒米を蒸して蒸米をつくる
❷蒸米を「麹米」「酒母米」「掛米」に分ける
❸麹米には麹菌をかけて米麴をつくり、酒母米には米麴・水・酵母を混ぜて酒母をつくる
❹発酵用タンクに入れた酒母に米麴・水・掛米を加えて醪をつくる(三段仕込み)
❺醪を発酵させて、搾り・滓引き(おりびき)・ろ過を経て日本酒の原酒をつくる
❻原酒に火入れ・貯蔵・調合・割水・ろ過・再度火入れを経て瓶詰めをして出荷する
➁ビールの製造工程は?
こちらではビールの製造工程を簡単にわかりやすくご紹介します。
❶麦芽を粉々に粉砕する
❷糖化用タンクに麦芽とお湯を混ぜて糖化を促進して「マイシェ」をつくる
❸「マイシェ」をビールフィルターでろ過して、固形物と麦汁に分離する
❹ろ過した麦汁に水を加えて強い火力で煮込んで煮沸する
❺煮込んだ麦汁にホップを何段階かに分けて投入し、苦味付け、香り付けをする
❻麦汁の中の不要物を取り除きワールプールをする
❼高温の上面発酵では15〜25度、低温の下面発酵では10度前後のいずれかの温度にまで冷却する
❽発酵用タンクに冷却した麦汁を入れ、酵母を加えて、アルコールと炭酸ガスを生成する
❾熟成用タンクに一次発酵が終わったビールを一定期間熟成させ保管する
❿熟成したビールから酵母や不要物を取り除き発酵を止める(ろ過・火入れのいずれかで止める)
⓫樽・瓶・缶詰めをして出荷する
アルコール度数の違い
日本酒とビールのアルコール度数の違いは次の通りです。
①日本酒のアルコール度数は?
日本酒のアルコール度数は13〜16%ぐらいに割水で調整して出荷します。
ちなみに割水前の原酒は約20度前後です。
➁ビールのアルコール度数は?
ビールのアルコール度数は一般的に約5度前後です。
主な日本のビールのアルコール度数(%)は次の通りです。
1⃣アサヒスーパードライ:5%
2⃣キリン一番搾り生ビール:5%
3⃣サッポロ生ビール黒ラベル:5%
4⃣サントリーザ・プレミアム・モルツ:5.5%
賞味期限の違い
日本酒とビールの賞味期限の違いは次の通りです。
①日本酒の賞味期限は?
日本酒の賞味期限は一般的には設定されていません。
➁ビールの賞味期限は?
ビールの賞味期限は最大約9カ月程度です。
➂日本酒とビールの賞味期限が違う理由は?
日本酒とビールの賞味期限が違う理由は次の通りです。
日本酒はアルコール度数が一般的に15度前後で高く、腐敗の元となる雑菌の繁殖を防ぐ効果があるので賞味期限は一般的には設定されていません。
そのため封さえあけなければ日本酒は長期保存が可能です。
逆にアルコール度数が低いビールは腐敗する恐れがあるため、必ず賞味期限が設定されています。
まとめ
今回は、日本酒とビールは何が違うのか・日本酒とビールの違いを徹底解説についてご紹介しました。
日本酒とビールは同じ醸造酒ですが、さまざまな点で違うお酒です。
どちらも日本人には人気があり、これからも愛され続けていくことでしょう。
ぜひ、みなさんも日本酒とビールを飲み比べてみてはいかがでしょうか。
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