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日本酒の「原料」とは何か?米・米麹・水・酵母・醸造アルコール!

日本酒はどんな「原料」でつくられているのでしょうか?

日本酒といえばシンプルな原料でつくることができるお酒です。

しかもほぼ日本国内で調達できる原料でつくることができます。

では、日本酒の「原料」とは一体どんなものなのでしょうか。

今回は、日本酒の「原料」とは何かについて、どこよりもわかりやすくご紹介します。

日本酒はどんな原料でつくられているのか?

日本酒の主な原料は米・水・酵母です。

ただし正確には、米・米麹(こめこうじ)・水・酵母(こうぼ)・醸造(じょうぞう)アルコールでつくられています。

日本酒はこれらのシンプルな原料でつくることが可能です。

また醸造酒であることから、大量生産しなければ小さな設備でもつくることができ日本の環境に合ったお酒です。

次の章からは日本酒の原料である米・米麹・水・酵母・醸造アルコールについてわかりやすくご紹介します。

日本酒の原料「米」とは?

日本酒のメインの原料になるのが「米」です。

ただし食用に使われるお米ではなく「酒米(さかまい)」が使われています。

酒米を使う理由は、米粒が大きく、砕けにくく、タンパク質と脂質が少なく、お酒の醸造に適しているからです。

もし食用のお米を使うと、べちゃべちゃになり良いお酒をつくることができません。

またお米には重要な役割があります。

それは最終的にはお酒のアルコールになってくれることです。

お米の中のでんぷんが糖化や発酵を経ることでアルコールへと変化します。

ところで日本酒の原料になるお米は120近くの品種がありますが、直接品種の違いが、お酒の味わいに影響を与えることは小さいといわれています。

お米の品種以外の要素がお酒の味わいに影響を与えています。

醸造とは「発酵作用」を応用して、お酒・味噌・お薬などをつくることです。

日本酒の原料「米麹」とは?

日本酒づくりでお米のでんぷんを糖に変える働きをするのが「米麹」です。

実は「麹」は、昔から日本酒醸造にもっとも重要なアイテムといわれているほどの日本酒の原料です。

蔵元では「一麹(こうじ))・二酒母(モト)、三つくり」といわれているほど重要視されています。

米麹はお米のでんぷんをグルコース(ブドウ糖)に変え、さらに酵母がアルコールをつくるための橋渡しをしてくれます。

簡単にいうと、発酵の前段階に必要な原料ということです。

また米麴はでんぷんの「糖化」だけでなく次の2つの働きもやってくれます。

1⃣ビタミンなどの栄養素を酵母に供給し、酵母の増殖に貢献してくれる

2⃣お酒の香味に大きく影響を与えてくれる

地味ではありますが米麴は日本酒づくりには絶対に外せない原料です。

日本酒の原料「水」とは?

日本酒成分の約80%を占めている原料が「水」です。

そもそも日本酒自体はほぼ「水」でできているお酒です。

そのため日本酒づくりは「良質で大量の水」がある場所でないとできません。

仮にその他の原料が確保できても、良質で大量の水がなければほぼ不可能です。

有名な水の産地といえば兵庫県の灘と京都府にある伏見です。

この日本酒の2大拠点は江戸時代から続く銘醸地として広く知られています。

またそれぞれの水には酵母の栄養源となる豊富なミネラルが含まれており日本酒づくりに大きな影響を与えています。

灘の水はカリウム・カルシウムなどが多い硬水です。

伏見の水はマグネシウムやカルシウムなどが多い中硬水です。

ちなみに灘・伏見の水ともお酒を変色させたり劣化させたりする「鉄分」や「マンガン」などが含まれておらず、日本酒づくりにはこれ以上ない好条件の水といえます。

日本酒の原料「酵母」とは?

日本酒づくりの過程で糖分をアルコールに変えてくれる原料が「酵母」です。

酵母とは微生物のことで、発酵に欠かせない大事な原料です。

お米に含まれるでんぷんを麹菌の酵素が分解して「糖」に変えてくれた後に、さらに「糖」を酵母が分解してアルコールに変えてくれます。

発酵後のアルコールは約18度前後と高めです。

また酵母は日本酒の味と香りにも大きな影響を与えています。

カプロン酸エチルはリンゴ・洋ナシ・パイナップルなどのような甘酸っぱい香り、酢酸イソアミルはバナナ・メロンのような濃厚で甘味を感じるような香りのもとになります。

酵母の質が香味の軸をつくるといっても過言ではありません、

日本酒の原料「醸造アルコール」とは?

日本酒の原酒のもつ独特な味わいを和らげてくれる原料が「醸造アルコール」です。

醸造アルコールとは、サトウキビの糖蜜を醸造してつくっている純度100%のアルコールのことです。

醸造アルコールは「純米酒以外の日本酒」にはほぼ使われている原料になります。

醸造アルコールを使う理由は主に次の3つです。

1⃣日本酒を薄めて、味わいを軽快にして、キレが良くするため

2⃣日本酒の香りを引き出すため

3⃣江戸時代にはお酒の腐敗を防ぐために使われていた

一見醸造アルコールは、純粋な日本酒からすると良くないイメージの原料ですが、日本酒を美味しく飲むには欠かせない原料です。

まとめ

今回は、日本酒の「原料」とは何かについてご紹介しました。

あらためて日本酒の原料とは、米・米麹・水・酵母・醸造アルコールの5つです。

純米酒以外にはほぼ使われており、日本酒をつくる上で欠かせない原料です。

ほとんどの日本酒のラベルには原料に関する詳しい説明はありませんが、これらの原料が使われていることを知って、より日本酒を楽しんで飲んでみてはいかがでしょうか。

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