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日本酒の定義とは何か?基礎からわかりやすく解説!

日本酒とはどんな「定義」を持つお酒なのでしょうか?

日本で生まれた代表的なお酒といえば「日本酒」です。

ただしあまりにも身近すぎて、日本人であっても日本酒がどんなお酒なのかはよくわかっていません。

ではそもそも日本酒とはどんな定義を持つお酒なのでしょうか。

今回は、日本酒の定義とは何かについて、どこよりもわかりやすく解説します。

日本酒の定義とは何か?

日本酒の定義とは「清酒」の中で、原料の米に国内産米のみを使い、かつ日本国内で製造されたお酒のことです。

日本酒の条件を分解すると次の通りです。

1⃣清酒であること

2⃣原料に日本産の米・米麹・水を使っていること

3⃣3つの原料を使って日本国内でつくっていること

これら3つの条件を満たすことで「日本酒」の定義を満たし、名乗ることができます。

日本酒の定義はだれが決めたのか?

日本酒の定義は、国税庁長官による「日本酒」の地理的表示の指定を受けて、特許庁が認め、現在財務省と非営利団体「日本酒造組合中央会」が承認・啓蒙活動をおこなっています。

清酒とは何か?

清酒とは、原料にお米・米麹・水・その他を使い発酵させ、アルコール度数が22度未満のお酒のことです。

一見、日本酒と清酒は似てはいますが条件が違います。

清酒というジャンルの中に日本酒があるイメージです。

日本酒と清酒の大きな違いは次の通りです。

1⃣日本酒

日本酒は原料に日本産の米・米麹・水を使い、日本国内でつくるお酒のこと

2⃣清酒

清酒は原料に日本産に関係なくお米・米麹・水・その他を使い、日本以外の場所でつくることができるお酒のこと

簡単にいうと日本酒とは「100%純日本産のお酒」のことで、清酒とは「純日本産以外も含むお酒」のことです。

いつから「日本酒」と呼ばれるようになったのか?

日本酒が「日本酒」と呼ばれるようになったのは「明治時代」からです。

「日本酒」と呼ばれるきっかけは、欧米人の醸造家が自国の醸造酒と区別するために「日本酒」と呼び、一般の日本人も「日本酒」と呼ぶようになりました。

当時、日本酒と区別された欧米産の醸造酒とは「ビール」や「ワイン」のことです。

ちなみに江戸時代以前には日本酒のことを「清酒(澄み酒)」や「酒(さけ)」と読んでいました。

いつから正式に「日本酒」と指定されたのか?

日本政府が正式に「日本酒」と指定したのは、意外と最近のことで2018年4月13日の特許庁の発表からです。

それまで日本酒の概念は曖昧でした。

現在国は「日本産の清酒」を指す指定商品の表示されたものを「日本酒」といっています。

2015年12月以前までの国からの日本酒の扱い

2015年12月以前までの国からの日本酒の扱いは、特許庁によると「日本の酒(日本でつくられた酒)=日本酒」と扱われていました。

つまり日本でつくられた日本酒に似ている「泡盛・合成清酒・焼酎・白酒・清酒・直し・みりん」もすべて日本酒でした。

ただしこれはあくまで国による日本酒の概念で、一般の日本人の認識とは異なります。

2015年12月25日以降の国からの日本酒の扱い

2015年12月25日以降の国からの日本酒の扱いは、原料の米に国内産米のみを使い、かつ日本国内で製造された清酒のみと変更しました。

変更した理由は国税庁が、日本酒のブランド価値向上や輸出促進の観点から「国レベルの地理的表示」 を採用したからです。

実は当時、日本酒や清酒が世界的に人気になり、外国産の清酒が「日本酒」と名乗る恐れがありました。

このため特許庁は急いで日本酒の定義の変更をおこないました。

2018年4月以降の国からの日本酒の扱い

2018年4月以降の国からの日本酒の扱いは、記事の冒頭でご紹介した「日本酒の定義とは清酒の中で、原料の米に国内産米のみを使い、かつ日本国内で製造されたお酒のこと」という定義に正式に決まりました。

まとめると2015年12月以前と2018年4月以降の定義はまったく異なるということです。

地理的表示制度とは何か?

地理的表示制度とは、日本国内のここでつくったということを証明してくれる制度のことです。

地理的表示とは「Geographical Indication(ジオグラフィック・インディケーション)」のことで、略称は「GI」です。

地理的表示制度は国内法で制定された制度です。

平成26年6月18日に成立し、平成27年6月1日より施行されました。

地理的表示制度では「神戸ビーフ」や「夕張メロン」などの地域ブラント産品が「GI産品」として登録されています。

日本酒は、2015年12月に国税庁長官から「国レベルの地理的表示」に指定されました。

地理的表示制度に指定されたことが根拠になり、日本酒の定義が決められました。

まとめ

今回は、日本酒の定義とは何かについてご紹介しました。

現在、ほとんどの日本人は何気なく「日本酒」という名称を使っています。

ただし国から正式に名称が指定されたのは2018年からであり最近のことです。

また日本酒の定義自体も2018年からです。

日本酒の定義が定められたことで今後生産者や消費者が、日本酒に対して他のお酒にはない高い価値を感じてくれることが予想されます。

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